月別アーカイブ: 2015年11月

ヘモグロビンA1C 8.0以上が10年続くと網膜症になりAGEの蓄積で黄斑変性の危険大

中途失明原因第2位の糖尿病網膜症は自覚症状がほとんどなく末期へと進行する

糖尿病の合併症の1つに、糖尿病網膜症があります。糖尿病網膜症は、ヘモグロビンA1Cの値8.0年以上が5年続くと発症しやすくなります。

ヘモグロビンA1Cの値8.0以上が10年続いた患者さんでは、糖尿病網膜症が合併している率は半分という恐ろしい調査結果もあります。
糖尿病網膜症は、かつて日本人の中途失明原因の第1位とされていました。その後に行われた全国調査の結果でも、第1位の緑内障の21% に次いで第二位の19% でした。糖尿病網膜症がなぜ起こるのかですが、網膜は光や色を感知する働きがあり、細かい血管が網目状に張りめぐらされています。

高血糖状態が続いて、血液中の糖が多くなると網膜の血管が少しずつつまったり傷ついたりしていきます。血管がつまると当然、血液の循環が悪くなるため網膜への酸素や栄養の供給が滞ります。すると、網膜では酸素や栄養を供給するための、急ごしらえの細い血管が作られます。
新生血管と呼ばれる血管です。新生血管は急ごしらえの血管のため、血管壁は非常にもろくて破れやすく、簡単に出血を起こします。
新生血管からの出血が網膜に広がると、視界に見えない部分ができたり、視力の低下を招いたりします。また、出血するとともに、網膜に隣接する硝子体には増殖膜という組織が張られ、網膜を引っ張るために網膜剥離が起こります。糖尿病網膜症は、進行過程によって3段階に分けられます。

  1. 初期
    少量の出血があったり、網膜にある細かい血管の壁が盛り上がってできる毛細血管瘤ができたりする「単純糖尿病網膜症」。自覚症状はほとんどありません。
  2. 中期
    初期段階より網膜の出血や網膜血管から血液成分のもれが進み、新生血管が作り出される寸前の状態。「前増殖糖尿病網膜症」と呼ばれます。目のかすみを覚える人が増えてきますが、自覚症状がない人も少なくありません。
  3. 末期
    新生血管が作り出され、網膜や硝子体に伸びている状態。「増殖糖尿病網膜症」といいます。この段階になると、失明の可能性もある非常危険な状態です。糖尿病網膜症は自覚症状が少なく、気づいたときには末期段階の増殖糖尿病網膜症になっていることも少なくありません。末期の状態になると、安易な血糖コントロールはかえって視力の低下を招くおそれがあるので、内科医や眼科医の指示に従ってください。

高血糖で増加する悪玉物質「AGE」が黄斑部にたまると出血や炎症で新生血管が作られる

ここ最近、急激に増えた目の病気加齢黄斑変性があります。加齢黄斑変性は50代以降に発症することが多いのが特徴で、いまや中途失明原因の第4位です。

加齢黄斑変性とは、網膜の中心にある黄斑部に異常が起こる病気です。黄斑部は視細胞が集まっている非常に重要な部分のため、悪化すると視力の低下だけでなく、視界が欠ける、視界の中心が暗くなる、ものがゆがんで見えるなどの症状が現れます。
加齢黄斑変性についてはこちら

加齢黄斑変性の元凶として指摘されているのが、糖尿病とも深い関係にある、たんばく質に糖が結合してできた毒性の強い物質のAGEです。

AGEは白内障や網膜症、腎症、認知症といった糖尿病の合併症にも関与している物質です。糖尿病患者さんの血液中には、このAGEが多く存在していることが多くの研究によって判明しています。
加齢黄斑変性では、初期段階きていまくから網膜色素上皮細胞と基底膜にはさまれた部分に、ドルーゼンという黄褐色の老廃物が沈着するようになります。
このドルーゼンの中にAAGEがたくさん含まれていることがわかりました。網膜色素上皮細胞にはAGEを認識して捕まえる受容体があり、血液中を流れてきたAGEを集めてしまうこともわかhソました。

網膜色素上皮細胞にたまったAGEは毒性があるため、出血や炎症を引き起こします。網膜色素上皮細胞が傷むとともに新生血管が作られます。
新生血管とは大変もろい血管なので、簡単に被れて出血を起こし、網膜を傷めてしまいます。網膜にたまるAGEを減らすためには、高血糖を防ぐこと、紫外線にあたりすぎないこと、AGEを多く含む食事を控えることなど、生活習慣に十分注意しなければなりません。

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血糖値の管理が順調でも食品からAGEを摂れば体内に蓄積され腎症の原因に

糖尿病腎症が悪化して腎不全になり透析が必要になってしまうと5年生存率半分以下

糖尿病合併症はどれも、悪化すれば生活の質が低下してしまう怖い病気ばかりですが、生命にかかわるという点で最も警戒が必要なのは腎症でしょう。

腎臓は、血液をろ過して尿の原料を作る器官です。血液をろ過する部分は非常に細い血管の塊(糸球体)でできていて、血液中の不要な水分や老廃物を振り分けます。糖尿病の発症から5年ほど高血糖の状態を放置すると、腎臓のろ過機能が低下して、アルブミンというたんばく質が尿に混じって出てきます。

糖尿病患者さんの約20%に尿中たんばく質が見られます。さらに悪化して腎不全にまで進むと、体にたまった老廃物を排泄できなくなります。
この段階になると尿毒症を起こし、体のむくみやだるさ、血圧の上昇といった症状が現れ、最終的には人工透析が必要になります。人工透析は1回の治療時間が4~5四時間前後と長いため、仕事や日常生活に大きな支障をきたし、生活の質が著しく低下します。
そればかりか糖尿病腎症で人工透析を始めた場合、5年後まで生存している確率は半分以下と、極めて低いのです。こうした糖尿病腎症の元凶ともいえるのがAGEなのです。AGEが糖尿病腎症を引き起こすしくみは次のとおりです。

AGEを異物と認識した白血球はAGEを攻撃するさいに腎臓も破壊してしまう

高血糖の状態が続くとAGEが大量に作られ、血管などを構成しているたんばく質に取りついて組織を被壊しはじめます。コラーゲン分子は、通常なら生理的架橋という正しい結びつきで弾力性を持っていますが、AGEの影響によって異常な架橋構造となり硬くなってきます。

腎臓の中の細い血管は、特にAGEによるダメージを受けやすく、炎症を起こしたり、硬くなって弾力性を失ったりします。すると血液の流れが滞り、順調にろ過されなくなります。

一方では、体の免疫力を担う白血球がAGEを異物として認識し、攻撃を始めます。白血球の一種であるマクロファージが登場し、AGEを食べることで排除しようとするのです。このとき、マクロファージは、AGEだけでなくコラーゲンまでいっしょに食べてしまいます。
すると、新たなコラーゲンを作り出すために、増殖因子という物質が生まれます。増殖因子によってコラーゲンが過剰に作られきています。

糖尿病腎症をはじめとする合併症を防ぐうえで、糖尿病発症直後からの厳しい血糖コントロールが欠かせません。しかし、血糖値の管理が順調にいったとしても、食品からAGEをとりつづけていたのでは、体内にAGEが蓄積してしまいます。糖尿病で治療中の人はもとより、血糖値が高くなりがちな中高年の人ほど、体にAGEをためないような食生活に切り替え、合併症の予防に努めなければ大変なことになります。医師から「糖尿病予備群(軍)」と指摘されている人は、特にAGEを摂取しない配慮が必要でしょう。
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血圧が高いほどAGEが蓄積されて糖尿病合併症が早期化・悪化しやすい

高血圧の元凶物質はAGEとその受容体の遺伝子を活性化させてAGEの働きを増強

糖とたんばく質が結合して作られるAGE(終末糖化産物)は、高血糖の状態が持続すると体内に増えるほか、食品からも入ってきます。それ以外に、血圧が高くなるとAGEが多く作られて蓄積されることが、最新の研究で明らかになりました。
高血圧についてはこちら
AGEは、体を構成しているたんばく質(コラーゲンやアミノ酸など)を糖化、いわゆる砂糖漬けのような状態にした結果作られ、体の組織を傷つけたり、機能を著しく低下させたりします。高血圧の患者さんは、血糖値が正常な場合でもAGEが作られやすく、糖化が進みやすくなります。

高血糖に高血圧を併発している人では、血糖値が同程度で高血圧ではない患者さんより体の糖化が速く進みます。AGEと高血圧の関連性を解くカギとなるのが、レニン・アンジオテンシン系という体のくみと酸化作用です。
私たちの祖先が海から上陸したとき、体にナトリウム(食塩の主成分)をためておくしくみが生まれました。体内の水分やナトリウムが減少すると、まず、腎臓からレニンという物質が分泌されます。レニンは肝臓で別の物質と結びついてアンジオテンシンⅠという物質に変化し、さらに血液中で酵素の働きを受けてアンジオテンシンⅡに姿を変えます。アンジオテンシンⅡは、私たちが生きるうえで必要なナトリウムを体に取り込む働きをしますが、一方では血管を強く収縮させて血圧を上昇させる働きも持っています。

高血圧はさまざまな原因で起こりますが、発症にアンジオテンシンⅡが深く関係することは間違いありません。そればかりか、アンジオテンシンⅡは血管の内皮細胞に存在するAGEの受容体(物質から刺激を受け取り、細胞などに情報を伝える器官)の遺伝子を活性化して、AGEの働きを増強させることを突き止めました。

AGEが増えると血圧が高くなることも、動物実験で確かめられています。ラット(実験用のネズミ)にAGEを与えると、血圧が上昇することが判明したのです。

一方、酸化作用の主役は、活性酸素です。活性酸素は呼吸で吸い込んだ空気にも含まれていますが、紫外線やストレス、喫煙、汚染された空気などによって体内に増加。増えすぎると組織や細胞を酸化させ、老化を進行させます。鉄板が酸化されると赤くさびてくずれてくるのと同じように、血管・皮膚・骨など、全身が衰えてしまうのです。

高血圧で動脈硬化が進むと活性酸素が増えAGEが多く作られて動脈硬化をさらに促進

体内で起こる酸化作用とAGEが行う糖化作用は、いわば「老化」という名の車の、両輪のようなものといえるでしょう。酸化が起これば糖化が進んで、糖化が怒れば酸化が進むのです。
酸化によってたんばく質は変質し、ブドウ糖と結びつきやすい物質(糖化中間産物)になります。また、AGE が受容体とくつつくときに、活性酸素が作られます。つまり酸化を促進するのです。高血圧で動脈硬化が進むと、血管内壁で活性酸素が多く発生します。すると血管の酸化が進むだけでなく、糖化も進むということです。

一般的に、血糖コントロールが不十分で高血糖の状態が5~10年も続いたときに糖尿病合併症が現れます。高血糖に高血圧が加われば、糖尿病発症後それほど年月が経たないうちに糖尿病合併症が現れたり、合併症が悪化しやすくなったりすることが考えられます。

加工食品、清涼飲料水、焼く・揚げる調理法など、AGEを大量に含む食品チェック

AGEは体の中で作られるだけでなく食品にも含まれており腸から吸収される

糖とたんばく質が結びついてできるSGE(終末糖化産物)は、私たちがよく口にする食品にも含まれています。実は、AGEは医学界で有害物質と認められる以前に、食品化学の分野で知られていたのです。

食品が焦げると褐色に変化し、香ばしいにおいが立ちのぼってうまみが増します。糖とたんばく質をいっしょに加熱したときに生み出される褐色物質(AGEの一種 は、食品の色づけや香りづけ、うまみの増幅などに利用されてきたのです。

ところが最近になって、体内で糖とたんばく質が結びつくとAGEができることや、体内のAGEは、動脈硬化をはじめ、さまざまな病気の発症にかかわることがわかってきたのです。

飲食物に含まれるAGEをとると約1割が腸管から吸収され、そのうちの約0.6~0.7割 はある程度の期間、体内に蓄積することが確かめられています。

健康なラット(実験用のネズミ) にAGEを多く含む飲料を飲ませる動物実験を行った結果、肝細胞にAGEが蓄積されることを突き止めたのです。
米国のある研究グループは、45歳以下と60歳以上の健康な人の血液を測定。AGEが多く含まれている食品を食べている人ほど、血液中のAGEが増えることを発見しました。
別の研究グループでは、糖病の患者さんで腎機能が正常な人を2グループに分けて、それぞれにAGEの含有量が多い食事と少ない食事をとってもらいました。

その結果、高AGE食グループは約2週間で血液中のAGEE量が増えたのに対し、低AGE食グループは逆に血液中のAGE量が減ったという報告が出ています。

以上の調査からもわかるとおり、AGEは体内で作られるだけではなく、食品からも体内に持ち込まれて一部が残り、血液中のAGE濃度を上昇させるのです。食事から摂取して血液中に増えたAGEは全身に運ばれます。そして、代謝(古いものと新しいものの入れ替わり) に影響を及ぼしたり、血管壁を傷めつけたりして動脈硬化を進行させると考えられています。
体内にAGEを増やさないためには、食べすぎに注意して血糖値の急上昇を防ぐことが肝心ですが、AGEを多く含む食品をとりすぎないことも大切です。では、どのような食品にAGEが多いのでしょうか。

動物性脂肪の多い食品を焼いたり揚げたりする調理法はAGEが多く作られてしまう

まず注意したいのは、肉や魚などを加熱したときに生じる焼きめや焦げめ。香ばしい褐色の部分がAGEそのものなのです。特に、動物性脂肪の多い食品を高温で焼いたり揚げたりすると、AGEはたくさん作られます。
反対に、水を多く使って低温で煮たりゆでたりすれば、AGEの生成が少なくてすみます。具体的にいうと、調理過程でAGEが多く作られる料理はステーキや唐揚げ、やきとり、フライなど。AGEが作られにくいのは、しゃぶしゃぶぶやさしみ、なべ物など。
ファストフードや加工食品も、短時間で高温加熱処理されたものが多いため、調理過程でAGEが増加していることが多いのです。

ところで、肥満が糖尿病の重大原因です。清涼飲料水の中には、体内に入るとAGEに変質しやすい性質を持つ糖( フルクトース、コーンシロップ)が、甘味料として使われていることが少なくありません。したがって、高血糖対策には摂取カロリーを控えて肥満防止だけに目を向けるのではなく、AGEが少ない食品や、できにくい調理法を選ぶことも大切なのです。

具体的には、大食い、早食い、間食といった悪い食習慣は改め、規則正しく食事をと、よく噛んでゆっくりと食べるようにするのです。
間食をすると、食後に上昇した血糖値が下がりきらないうちに甘いものが入ってくるので、長時間にわたって高血糖の状態が続き、AGEが作られやすくなります。甘味をとるならば、食後のデザートとして、少しだけ食べる方法がおすすめです。

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糖尿病合併症の元凶は糖化物質「AGE」で食後に血糖値が急上昇する人は注意

AGEはいったん作られると分解・排出が困難で体内にどんどん蓄積する

糖尿病というと、「のどが渇いて水を大量に飲む」「傷が化膿しやすくなる」といったイメージを持つ人が多いと思います。しかし、こうした自覚症状は、かなりの高血糖(血液中のブドウ糖濃度が高い状態)にならなければ現れないのです。

症状がほとんどないからといって高血糖を放置したり、初期段階での血糖コントロールが不十分だったりすると、後になって厳格な血糖コントロールを開始しても、合併症の発症や進行を防ぐのは極めて難しくります。

最近の研究で、糖尿病合併症の発症・進行には「AGE(終末糖化産物)」という物質が深くかかわっていることがわかってきました。
まずは、AGEについてです。AGEは、ひとことでいえば、糖とたんばく質が結合してできる物質。人間の体に限らず、糖が存在する食品の中でも作られます。

私たち人間の体では、高血糖の状態が続くと血管から糖が浸み出して、体を構成しているたんばく質と結びついてAGEが作られます。これを「糖化反応」と呼びます。体内で行われる分解や合成などの化学反応は、通常、酵素(化学反応を助ける物質)のカを借りて行われます。

ところが、糖化反応は酵素を媒介とせず直接行われます。糖尿病で血液中に過剰なブドウ糖がある場合、ブドウ糖はたんばく質と結びついて一部が変性ブドウ糖(アマドリ化合物)となります。そこに、さらにブドウ糖が結合してGEは大量に作られるのです。

血液中の過剰なブドウ糖は、こう特に、コラーゲン(膠たんばく質)やエラスチンなどのたんばく質にべタベタとよく結合します。
私たちの体にあるたんばく質のうち約3割を占めるのがコラーゲンで、血管壁や肌などの組織も主にコラーゲンで構成されています。そして、エラスチンというたんばく質が、コラーゲンのすきまを埋めて組織に弾力性を与えています。

ブドウ糖がコラーゲンやエラスチンなどにくつついてAGEに変質すると、血管は古くなったゴムのように硬くなるのです。「血液中に常に増えた糖によって血管が傷つく」のは、そのためなのです。

また、人間の体内にはAGEEと結合するカギ穴のような働きを持つ受容体(物質からの刺激を受け取り、細胞などに情報を伝える器官) が存在します。

高血糖状態が続いたり、AGEを多く含む食品を食べたりすると、血液中にもAGEが増えます。そのAGEが受容体にはまると酸化や炎症を引き起こすのです。
すると、組織から弾力性が失われ、血管がボロボロになる一因となります。この受容体は、血液中のAGEが増えると増加することがわかっています。特に細い血管ほどAGEに冒されやすいため、毛細血管の多い腎臓・目の網膜・神経に傷がつき、動脈硬化(血管の老化) が進行して合併症が引き起こされます。

AGEとなった糖とたんばく質の結びつきは非常に強力で、いったんSGEが生成されると分解されることはなく、体外にはなかなか排泄されずに蓄積していきます。

食べすぎ・早食いは食後に血糖値を急上昇させて毒性の強いAGEを作ると判明

体内に蓄積されたAGEこそ「高血糖の負債」の正体なのです。

食べすぎや早食いをすると、血糖値が一気に跳ね上がります。すると、体内ではどのような変化が起こるのでしょうか。2型糖尿病(主に生活習慣が原因で起こる糖尿病) にかかりやすいラット(実験用のネズミ)や糖尿病患者さんを対象に研究を行いました。その結果、食後の血糖値上昇に伴って、特に毒性の強い種類のAGEが作られることを発見したのです。だからこそAGEが大量に作られないよう、早食いや大食いの人は要注意。毎回食べすぎをくり返せば高血糖の状態が続き、AGEがどんどん作られて、体内に大量のAGEを抱えることになります。

AGEは、細い血管だけでなく、太い血管でも動脈硬化を進行させます。太い血管の動脈硬化は、心血管系の病気(心筋梗塞や脳卒中など)の危険度を高めます。

際、糖尿病の患者さんのうち約4~5割が、心血管系の病気で死亡し、寝たきりや認知症になる人も少なくないのです。また、糖尿病の患者さんは、健康で若々しく過ごせる「健康寿命」が男女とも約15年短いこともわかっています。このようにAGEは、生命を脅かす怖い物質でもあるのです。食事のさいは、野菜を先に食べると糖の吸収が緩やかになり、食後高血糖の予防になるのでおすすめです。
シモン茶で300mg/dlの血糖値を下げた例もあります。

高血糖が続くと体に高血糖のマイナスが蓄積して神経障害、腎障害、網膜症の危険が増大

高血糖状態は全身の動脈を硬くしてしまい特に腎臓・目・神経で起こると症状は深刻

糖尿病で最も怖いのは、血液中に異常に増えた糖によって血管が傷つき、合併症を招くことです。血糖値が高い状態(基準値を上回る状態)を何年も放置すると、末梢の細い血管ばかりか太い血管も傷ついて、全身で動脈硬化(血管の老化 が進み、さまざまな合併症が引き起こされることがわかっています。

特に多いのは、細い血管が傷つくことで起こる糖尿病腎症・糖尿病網膜症・糖尿病神経障害で、これらを糖尿病の3大合併症と呼びます。糖尿病の合併症についてはこちら
糖尿病の三大合併症がどのようにして起こるのかは以下のとおりです。

  • 糖尿病腎症
    腎臓には糸球体と呼ばれる非常に細い血管の集まりがあり、ここで血液をろ過して尿の原料を作ります。この糸球体の血管が高血糖の影響で傷み、硬くなったりつまったりして、血液を十分にろ過できなくなるのが糖尿病腎症です。
    糸球体がより傷んでくると、体内の老廃物を排泄できなくなって尿毒症を起こし、最終的には人工透析が必要になります。日本では現在、新たに人工透析を受ける患者さんの約4四割が糖尿病腎症で、その数は年間1万6000人に上ります。糖尿病腎症の場合、はかの腎臓病に比べて生存率が極めて低く、人工透析を始めて5年後まで生きる人は半数にすぎないのです。
  • 糖尿病網膜症
    目の網膜( カメラのフィルムに相当する器官)に張りめぐらされた細い血管が、高血糖の影響でつまったり変形したりすると、目に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなります。
    そこで急ごしらえの新しい血管が作られますが、この新生血管は極めてもろいため、被れて出血すると急激な視力低下のほか、網膜剥離を引き起こし、最悪の場合は失明します。糖尿病網膜症で視力を失う人は年間約4000〇人。これは緑内障に次ぐ、日本人の中途失明原因の第2位です。
  • 糖尿病神経障害
    よく現れる症状は、足に湿った靴下をはいているような也違和感、、つまさきや足の裏のしびれなどで、糖尿病の患者さんの7割に見られます。必ず両足か両手の先端から同時に起こるのが、糖尿病神経障害の特徴です。やがて神経が完全にマヒして感覚が失われ、しびれや違和感がふろなくなります。
    熱い風呂に足を入れても平気でいたり、手足をぶつけても痛みを感じなかったりします。ケガをしたことがわからず放置すると、最悪の場合、壊症(体の組織が腐ること)を起こし、その部分を切断しなければならなくなるのです。

以上が糖尿病の合併症です。

初期から高血糖を改善しておかないと高血糖が記憶され合併症、脳・心筋梗塞の危険大

高血糖状態になっても、糖尿病と診断されなければ(境界型であれば)糖尿病合併症を防げると思っている人がいますが、実はそう簡単ではないのです。
動物実験で、糖尿病の初期段階から血糖コントロール(血糖値をできるだけ基準値に近づけること)をきちんと行わなければ、後になって厳格な血糖コントロールを行ったとしても、合併症が起こりやすいことが確かめられています。
最近になって人間の場合も同様であることが、アメリカとカナダで実施された糖尿病の大規模な追跡調査で明らかになりました。

イギリスの研究でも、2型糖尿病(生活習慣が主原因で起こる糖尿病)の患者さんを観察した結果、初期に血糖コントロールが不十分だと、その後の血糖コントロールがうまく行われても、合併症の危険度は低下しないことが確かめられています。

これらの事実は、高血糖の状態が5~10年も続いたら、その間に体が高血糖状態を記憶して高血糖の「マイナス」を抱えてしまうということです。

そのため、遅ればせながら血糖値を下げて低い状態を保ったとしても、合併症の発症・進行が必ずしも抑えられないのです。この「高血糖のマイナス」の正体が「AGE」と呼ばれる物質ではないかと、最近注目されています。

AGEの害についてはこちら。

ヘモグロビンA1Cが5.2以上なら食後高血糖の危険性大、動脈硬化が進行しやすい

空腹時血糖値だけでは高血糖の判定はできず直近の血糖値の平均を示すヘモグロビンA1Cが重要

糖尿病と血糖値の関係は深く関係していますが、まず血糖値についてです。血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度のこと。食事をすると血液中のブドウ糖の量が増え、血糖値が上昇します。

血糖値が上がると、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンの分泌量が少なかったり、十分な量が分泌されていても働きが悪かったりすると慢性的な高血糖の状態が続き、糖尿病を引き起こすのです。

食後に高くなった血糖値は、健康な人の場合はインスリンがすぐに分泌されるため、血糖値はそれほど上がらず、短時間のうちに下がって元のレベルにります。

糖尿病の診断で多く用いられているのは空腹時血糖値で110mg未満なら正常と判断されます。ところが、血液中のブドウ糖の量は、そのときの食事内容、体調、ストレスなどによって変化しやすく、安定した測定ができません。検査の前だけ節制すれば、血糖値を低くすることもできてしまいます。

そこで重視されだしたのがヘヘモグロビンA1Cです。ヘモグロビンとは、血液中の成分である赤血球に含まれる色素のこと。ヘモグロビンは、一部が血液中にあるブドウ糖と結合しており、一度結合すると離れないという性質があります。ヘモグロビンA1Cの検査では、ヘモグロビンにブドウ糖がついた状態の物質が血液中に何% 残っているかを測定します。

ヘモグロビンA1Cの寿命は1~2月なので、直前に食事を制限しても急に変化することはなく、過去1~2ヶ月間の平均血糖値を反映してくれます。
そのため、空腹時血糖値とヘモグロビンA1Cの2つを合わせて、糖尿病の診断の指針にすることが一般的になっています。糖尿病学会などでは、以下にあるように、ヘモグロビンA1C、4.3~5.8八未満が正常、5.8~6.1未満が糖尿病の可能性、6.1以上が糖尿病と判断されます。

ヘモグロビンA1Cの基準値

  • 基準値/4.3~5.8未満
  • 糖尿病の可能性/5.8~6.1未満
  • 糖尿病/6.1以上

しかし、老人保健法では、5.5以上でも糖尿病の可能性がある群に分類されています。こんな実験があります。空腹時血糖値が100~109mgの人たちを選んで、ブドウ糖負荷試験を実施。2時間後の血糖値が140mg以上になった人を境界型、140mg未満になった人を正常型と分類し、この2つのグループの人たちのヘモグロビンA1Cを調べたのです。

その結果、ヘモグロビンA1C5.5以上の人はブドウ糖を飲んだ後、時間が経過しても血糖値が下がりにくいことが明らかになりました。以下の表を見ていただければおわかりのとおり、ヘモグロビンA1Cが5.4以上の人たちは、空腹時血糖値が100mg程度でヘモグロビンA1が5.8未満の基準域内であっても、食後の血糖値が高い状態を維持しています。

健康な人では、食後2時間後の血糖値が140mgを超えることはまずありませんから、血糖の調整に異常が起こっていると考えられます。

のような研究結果などを踏まえて、特定健診(メタボ健診では空腹時血糖値の基準値は100mg未満、境界型は100~126mg糖尿病は126mg以上となっています。またヘモグロビンA1CCでは5.2未満が基準値、5.2~6.1未満が境界型、糖尿病は6.2以上となっています。ヘモグロビンA1Cが5.2以上の人は、食後一向血糖の危険が十分にあるということです。

ヘモグロビンA1C55.2以上は食後高血糖の危険性大
  境界型 平均型
空腹時血糖値 103 103
負荷30分後 173 167
負荷60分後 197 167
負荷120分後 171 109
ヘモグロビンA1C 5.49 5.41

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血管の老化を早めて合併症を招くAGE

血糖値2~3月に最も上昇し食事量が増え運動量が減る冬は血糖値の上昇に要注意原因は運動不足と炭水化物の多食

60歳以上の女性やインスリンの治療を受けている人は冬に血糖値が上昇しやすい

糖尿病は、血糖値の高い状態が続く病気です。日本人の9割以上は、炭水化物のとりすぎや運動不足で起こる「2型糖尿病」。糖尿病で最も怖いのは、高い血糖値を放置することで起こる合併症です。

糖尿病についてはこちら。

糖尿病合併症は、高い血糖値の影響を受けやい細い血管が集まる神経・腎臓・目に起こりやすく、神経障害・腎症・網膜症が糖尿病に特有な三大合併症といわれています。

2型糖尿病の治療では、食事療法や運動療法が行われます。ところが、積極的にこれらの治療に取り組んでいる患者さんでも、季節によって血糖値が変化することが少なくありません。

特に2~3月の寒い時期は血糖値が上昇しやすく、脳梗塞や心筋梗塞なども起こりやすい「魔の季節」といえるのです。私は、季節による血糖値の変化を調べるための調査も行われています。

外来に通院中の2型糖
尿病の患者さん100人(平均年齢64歳) を対象に、過去1~2ヶ月の血糖値の平均を示す
ヘモグロビンA1Cの変化を1ヶ月ごとに調べたのです。その結果は次のとおりです。

  • 1~4月に上昇し、5月に最も低下。それ以降は低い数値で安定し、12月に大きく上昇する
  • 季節によるヘモグロビンA1Cの変動では別60十歳以上、性別では女性。インスリン治療を受けている患者さんも冬に上昇しやすい

積雪の多い地域は運動量が大幅に減少するため血糖値の急激な上昇に要注意

さらに、この試験に参加した患者さんのヘモグロビンA1Cの数値を過去3年間にさかのぼって集計し、平均気温との関係も調べました。
その結果、気温が下がるほどヘモグロビンA1Cは高くなりやすいことがわかったのです。また、米国で20万人以上の糖尿病の患者さんを対象に行われた試験でも同様に、2~3月にヘモグロビンA1Cの値が最も高くなると報告されています。なぜ、寒くなると血糖値が上昇しやすくなるのでしょうか。冬になるとほとんど外出せず、家に閉じこもってしまうという人が多いと思います。また、年末年始はクリスマスやお正月といった行事が多く、炭水化物の多い食事(ケーキ、もちなど) をついつい食べすぎてしまったり、お酒を飲みすぎたりする人も少なくないでしょう。

糖尿病の治療で食事療法や運動療法を行っていても、冬は食事の量が増え、体を動かす機会が減りがちです。

また、1年を通して比較的同じ仕事をしているような若い人や中高年の男性に比べて、冬の運動量が減少してしまうのです。
2型糖尿病の原因となるのは、炭水化物のとりすぎと運動不足。冬は炭水化物を摂取する量が増えるばかりか、寒さで運動量が減ってしまうため、血糖値の上昇を招いてしまうのです。

冬の血糖値の上昇を防ぐためには、体を温めながら運動を行うことが最も大切です。室内の階段でできる1日10分の踏み台昇降がおすすめです。
以前にためしてガッテンでも放送されました)
そのうえで、ケーキやもちなどで炭水化物をとりすぎず、なべ料理でたくさんの野菜をとるようにしましょう。糖尿病合併症を防ぐためにも、冬の血糖値の上昇にくれぐれも注意が必要です。
糖尿病の怖さはなんといっても合併症です。
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