プラークが意味するもの

頚動脈エコーでは、コレステロールの層の厚さだけでなく、プラークの有無もわかります。通常、40歳くらいの人で、稔頚動脈にプラークを見ることはほとんどありません。しかし、糖尿病や境界型糖尿病に限っては、比較的若い頃からこのプラークがしばしば見つかります。

プラークの一部が破綻したり、破綻したプラークのカケラが血流に乗って脳に飛んでいくと、おそらく脳梗塞を起こします。プラーク自体は、何の症状も起こしません。またプラークがあるからといって、必ず脳梗塞を起こすというものでもありません。

しかし、こんなに太くて大きな血管にコレステロールが沈着して固まっているのなら、もっと小さい血管はさぞかし…と思うのは、私だけでしょうか。プラークができやすい場所があります。稔頚動脈は脳へ向かう内頚動脈と、顔へ向かう外頚動脈に枝分かれします。

この分岐部にあたるところは、少し径が太くなるのが普通です。画像で「ココ」と示す部位は、非常に多くの人で1皿以上に肥厚しています。とくに、糖尿病や境界型糖尿病などがあると、3ミリ以上にまで肥厚しているものもよく見かけます。

その多くは、将来成長していきます。血流は、この突起の周囲で乱流をつくり、突起の前後の部位をますますえぐっていきます。ここに大きな圧がかかり続けると、プラークがちぎれて飛ぶという、考えただけでも身の毛のよだつことが起きます。

経験した症例で一例、このような状態で発見したプラークが2週間後にちぎれて飛んで、左半身が完全麻痺した患者さんがいました。恐ろしいことに、その日まではまったく無症状です。糖尿病がある人、脂質異常症がある人、高血圧症の人は、ぜひ、頸動脈エコーの検査を受けてください。

場合によっては保険が使えます。まったく症状がないのに、自分の体の中に大事故の芽が潜んでいることを知っていれば、人生が少し変わるかもしれません。本気になれば、ある程度はプラークを取り除くことができるのです。重要なことは、ご自分にプラークが発見されたとき、あなたの家族もプラークができる環境に首までしっかり浸かっているということです。

いまのあなたの状態は、子どもたちの30年、40年後に確実に反映されます。目をそらさず、必ず家族で食生活の改善に取り組んでください。プラークの発見は、あなただけでなく子どもたちの健康と未来をつくるチヤンスなのですから。
硬くなってしまった血管もやり方次第で柔らかな血管に回復できる

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