いびきを防止する傾斜枕

病的ないびきと心配無用のいびき

いびきは、医療の対象とされるものとそうでないものとの境界にある症状です。そのため、患者さんは、特別気にせず放置しているか、どこで診断してくれるのかわからなくて困っているか、両極端の方が大半です。

最近は、睡眠時無呼吸症候群との関係から、総合病院の一角に「睡眠呼吸障害センター」などを設けているところも見受けられます。しかし、病的でない単純ないびきへの医療機関の関心はまだまだ薄いようです。いびきには、あまり気にしなくてもよいものと、注意が必要なものとの2種類があります。

いびきは酸素不足をもたらす

お酒を飲んだときや過労などのときにかくいびきで、規則的な静かな音のものならあまり気にする必要はありません。

一方、常習的に大いびきをかき、周囲を悩ませている人で、目覚めたときに疲労感があったり、日中強い眠けに襲われたりする人は、専門医に相談し、その原因を調べて治療する必要があります。

いびきの音が急に代わったら要注意

いびきの原因として、一般的に次のようなものがあげられます。

  1. 肥満や猪首(首が短く太い)という体型的な問題で気道(肺に達する空気の通路)が狭くなって起こる場合
  2. 鼻すじが曲がって見える人で、片方の鼻が詰まりやすい場合や、鼻の穴が狭いなど鼻に問題がある場合
  3. 扁桃肥大や口蓋垂( のどちんこ)が長い人が、さらに上を向いて寝ると舌がのどの奥に垂れ下がり、気道を狭くするなど、のどの形態が原因となる場合

また、最近では、かたいものをかまなくなったせいか、下顎が小さい人が多く、歯や舌が口内に収まり切らないことが原因でいびきをかくという新しいパターンも出て2きました。

体型上の問題は別として、鼻やのど、あごや歯のかみ合わせなどが原因となっている場合は、専門医に相談して治療することでいびきは軽減します。

そのほか、内科や精神・神経科の病気が原因でいびきをかいている場合も少なくありません。いびきには、実にさまざまな音があります。

いびきをかく人は、睡眠中にいびきを録音するなどして、常にチェックしておくことが大切です。今までのいびきと音が急に変わったり、人間の発する音とは思えないようないびき、呼吸のリズムが速いいびき、そして息を吐くときも吸うときも音が出る往復いびきなどは、要注意です。

また、はじめはときどきしかいびきをかかなかったのに、常習的な深酒と疲労で毎日かくようになると、睡眠時無呼吸症候群に移行することも多く、それにともなって心臓病や高血圧が起こります。ただのいびきだからという油断は禁物です。

とくに病的な問題がない場合は、マウステープなどを使って口を開けて寝る状態を改善すれば、簡単に治る場合があります。
応急的な対応はこちらに紹介されています
さらに、横を向いて寝ることで口蓋垂や軟口蓋が気道を狭くすることを防ぐ「傾斜枕」などを利用するのもひじょうに効果的でおすすめです。

高さ調整が自由

では、いびき解消に効果的な傾斜枕の作り方です。この枕は、病的なものを含めたいびきの方への家庭療法の一環として開発し、おすすめしているものですが、病的でないふつうのいびきでは、100% 近くの方に効果絶大です。
もちろん、いびきをかかない人もふつうに使えますし、お酒や疲労で今夜はいびきをかきそうだというときの予防としても使える便利な枕です。
まず、六〇cm×120cmの布を二枚、枕の中に入れるかための素材2種類(ソバガラ、パイプ、ひのきのチップなど)、枕の中に入れるやわらかい素材一種類( スポンジ、羽毛、ウレタン、綿など)、120cmのファスナー1本を用意します。不要になった枕の中身を使えば簡単に作れます。

使い勝手によって中身をふやしたりへらしたりしたいときは、ファスナーを開いて調整します。使い方は、まず長いほうを横にして、広げて持ちます。2~3度振って、両サイドのパイプやソバガラが下に片寄るようにします。そして、その状態で床などに置き、ぐるぐる丸めます。
すると、中身の詰まったほうは高く、片方は低くなります。枕をかたく丸めるほど高低差が出るので、高い枕を好む人や体格のよい人、肩幅の広い人には、らくな寝姿勢になります。

逆に、やせ型の人や肩幅のない人、首の短い人などはソフトに丸めてください。この傾斜枕に頭をのせると、枕に左右差ができることによって自然と横向き寝になり、枕の中身の片寄りぐあいを変えることでいつでも簡単に自分の好みに合った高さ調節ができるのです。

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