ヘモグロビンA1C 8.0以上が10年続くと網膜症になりAGEの蓄積で黄斑変性の危険大

中途失明原因第2位の糖尿病網膜症は自覚症状がほとんどなく末期へと進行する

糖尿病の合併症の1つに、糖尿病網膜症があります。糖尿病網膜症は、ヘモグロビンA1Cの値8.0年以上が5年続くと発症しやすくなります。

ヘモグロビンA1Cの値8.0以上が10年続いた患者さんでは、糖尿病網膜症が合併している率は半分という恐ろしい調査結果もあります。
糖尿病網膜症は、かつて日本人の中途失明原因の第1位とされていました。その後に行われた全国調査の結果でも、第1位の緑内障の21% に次いで第二位の19% でした。糖尿病網膜症がなぜ起こるのかですが、網膜は光や色を感知する働きがあり、細かい血管が網目状に張りめぐらされています。

高血糖状態が続いて、血液中の糖が多くなると網膜の血管が少しずつつまったり傷ついたりしていきます。血管がつまると当然、血液の循環が悪くなるため網膜への酸素や栄養の供給が滞ります。すると、網膜では酸素や栄養を供給するための、急ごしらえの細い血管が作られます。
新生血管と呼ばれる血管です。新生血管は急ごしらえの血管のため、血管壁は非常にもろくて破れやすく、簡単に出血を起こします。
新生血管からの出血が網膜に広がると、視界に見えない部分ができたり、視力の低下を招いたりします。また、出血するとともに、網膜に隣接する硝子体には増殖膜という組織が張られ、網膜を引っ張るために網膜剥離が起こります。糖尿病網膜症は、進行過程によって3段階に分けられます。

  1. 初期
    少量の出血があったり、網膜にある細かい血管の壁が盛り上がってできる毛細血管瘤ができたりする「単純糖尿病網膜症」。自覚症状はほとんどありません。
  2. 中期
    初期段階より網膜の出血や網膜血管から血液成分のもれが進み、新生血管が作り出される寸前の状態。「前増殖糖尿病網膜症」と呼ばれます。目のかすみを覚える人が増えてきますが、自覚症状がない人も少なくありません。
  3. 末期
    新生血管が作り出され、網膜や硝子体に伸びている状態。「増殖糖尿病網膜症」といいます。この段階になると、失明の可能性もある非常危険な状態です。糖尿病網膜症は自覚症状が少なく、気づいたときには末期段階の増殖糖尿病網膜症になっていることも少なくありません。末期の状態になると、安易な血糖コントロールはかえって視力の低下を招くおそれがあるので、内科医や眼科医の指示に従ってください。

高血糖で増加する悪玉物質「AGE」が黄斑部にたまると出血や炎症で新生血管が作られる

ここ最近、急激に増えた目の病気加齢黄斑変性があります。加齢黄斑変性は50代以降に発症することが多いのが特徴で、いまや中途失明原因の第4位です。

加齢黄斑変性とは、網膜の中心にある黄斑部に異常が起こる病気です。黄斑部は視細胞が集まっている非常に重要な部分のため、悪化すると視力の低下だけでなく、視界が欠ける、視界の中心が暗くなる、ものがゆがんで見えるなどの症状が現れます。
加齢黄斑変性についてはこちら

加齢黄斑変性の元凶として指摘されているのが、糖尿病とも深い関係にある、たんばく質に糖が結合してできた毒性の強い物質のAGEです。

AGEは白内障や網膜症、腎症、認知症といった糖尿病の合併症にも関与している物質です。糖尿病患者さんの血液中には、このAGEが多く存在していることが多くの研究によって判明しています。
加齢黄斑変性では、初期段階きていまくから網膜色素上皮細胞と基底膜にはさまれた部分に、ドルーゼンという黄褐色の老廃物が沈着するようになります。
このドルーゼンの中にAAGEがたくさん含まれていることがわかりました。網膜色素上皮細胞にはAGEを認識して捕まえる受容体があり、血液中を流れてきたAGEを集めてしまうこともわかhソました。

網膜色素上皮細胞にたまったAGEは毒性があるため、出血や炎症を引き起こします。網膜色素上皮細胞が傷むとともに新生血管が作られます。
新生血管とは大変もろい血管なので、簡単に被れて出血を起こし、網膜を傷めてしまいます。網膜にたまるAGEを減らすためには、高血糖を防ぐこと、紫外線にあたりすぎないこと、AGEを多く含む食事を控えることなど、生活習慣に十分注意しなければなりません。

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